フジテレビの苦境、港社長の意地と『ぽかぽか』の行方
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こんにちは。今回は、フジテレビの秋の改編と、その中心となる昼の帯番組『ぽかぽか』について書いてみたいと思います。
フジテレビは今年、開局65周年を迎えました。かつては『とんねるずのみなさんのおかげでした』や『めちゃ×2イケてるッ!』などのバラエティー番組で視聴者を楽しませ、在京キー局の雄の座を争っていました。しかし、近年は日本テレビやTBS、テレビ朝日に大きく水をあけられ、さらにはテレビ東京にも迫られていると言われています。そんなフジテレビは、秋の改編でどうやって巻き返しを図るのでしょうか。
秋の改編の発表会見で、フジテレビの中嶋優一編成部長は、自虐的にも「残念ながら、現在フジテレビは一番楽しいテレビ局だと思われていないと思います。下手したら5番目かもしれません」と語りました。そして、1年かけて一番楽しく、面白いテレビ局にすると宣言しました。そのために、秋の改編ではバラエティー色を強め、時代の寵児だった『とんねるず』とのタッグを復活させました。木曜夜8時には『とんねるずのみなさんのおかげでした』の後継番組として『とんねるずのみなさんのおかげでした ~新章~』をスタートさせます。また、金曜夜9時には『とんねるずのみなさんのおかげでした ~特別編~』を放送します。これらの番組では、とんねるずの石橋貴明と木梨憲武が、若手芸人やタレントと共演し、新たな企画に挑戦します。フジテレビは、とんねるずの人気と実力を頼りに、視聴者の心をつかもうとしているのです。
しかし、フジテレビの苦境を象徴するのが、昼の帯番組『ぽかぽか』です。この番組は、港浩一社長の就任後にスタートした、社長肝いりの番組です。神田愛花とハライチをMCに起用し、“令和の『笑っていいとも!』を目指す”というコンセプトで、バラエティーと情報を織り交ぜた内容になっています。しかし、視聴率は2%以下と低迷し、打ち切りの噂が絶えません。会見でその点を問われた中嶋編成部長は、“局内でそのような話は一切出ていない”と断言しましたが、現場は不安とプレッシャーにさらされていると聞きます。帯番組として全体の番組表に占める『面積』が大きいため、低視聴率では地方局の業績を圧迫する一方ですが、“社長案件”である限り、誰も大ナタを振るえません。
フジテレビは、秋の改編でどうやって危機を乗り越えるのでしょうか。バラエティー色を強めることで、面白いフジの復権を目指すのはいいと思いますが、それだけでは視聴者の心をつかめるとは限りません。視聴者のニーズや時代の流れに合わせた、オリジナリティーとクオリティーの高い番組を作ることが必要だと思います。また、昼の帯番組『ぽかぽか』についても、港社長の意地やプライドにとらわれず、冷静に見直すことが必要だと思います。『笑っていいとも!』のような長寿番組になる可能性はまだあると思いますが、それには時間と努力が必要です。フジテレビは、開局65周年の節目に、自分たちのテレビ作りを見つめ直し、新たな一歩を踏み出すべきだと思います。