ジャニ―氏ＮＨＫ局内トイレで性加害か ０２年「ザ少年倶楽部」参加の当時高校生が証言（スポーツ報知） - Yahoo!ニュース
ジャニーズ事務所の性加害問題が再び注目を集めています。ＮＨＫは９日夜のニュース番組で、約２０年前にジャニー喜多川元社長（２０１９年死去）から複数回にわたり性被害に遭ったとする３０代男性の証言を報じました。この男性は高校生だった０２年秋、ジャニーズＪｒ．が出演する音楽番組「ザ少年倶楽部」に出演を希望していましたが、休憩時間にジャニー氏に男性用トイレに連れて行かれ、性被害に遭ったと話しています。５回ほど被害に遭い、数か月後に男性が拒否したところ、事務所から呼ばれなくなったというのです。
この証言は衝撃的なものでしたが、それだけではありませんでした。なんと、この被害が起きた場所は東京・渋谷のＮＨＫ放送センター内だったというのです。つまり、ＮＨＫは自分たちの施設で起きた性犯罪を隠蔽していたということになります。これは公共放送として許されることではありません。ＮＨＫは「証言を重く受け止めています」とコメントし、「出演者の安全や人権を守る取り組みを進めてまいります」と述べましたが、それだけでは不十分です。同番組についても「抜本的な見直しを検討している」としたものの、「今年度で終わるのでは」と終了も示唆しました。これでは責任逃れにしか見えません。
一方、ジャニーズ事務所はこの日、公式サイトで声明を発表しましたが、性加害の事実認定については「再発防止特別チーム及び被害者救済委員会に委ねていることから、個別の告発内容については認識していない情報も含まれており、コメントを控えております」としました。また「被害者でない可能性が高い方々が、本当の被害者の方々の証言を使って虚偽の話をされているケースが複数ある」と指摘し、「十分な検証を」と報道機関へ求めました。これでは被害者への配慮や謝罪が感じられません。
また同事務所による２日の記者会見で「ＮＧリスト」があった問題で、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」は９日までに、会見のやり直しを求める声明文を公式サイトで発表しました。「ＮＧリスト」はジャニー氏から性被害を受けた人物やその関係者らを記したリストで、事務所から出演依頼や取材依頼を断られるようになったというものです。この問題についても、事務所は「ＮＧリストは存在しない」と否定しましたが、当事者の会は「事実と異なる」と反論しました。
ジャニーズ事務所の性加害問題は、これまでにも何度も報道されてきましたが、事務所は常に否定や沈黙を貫いてきました。しかし、今回のＮＨＫの報道は、被害者の声を直接伝えるものであり、事実を隠し通すことはできません。ジャニーズ事務所は、被害者の救済と再発防止のために、真摯に対応するべきです。また、ＮＨＫも、自分たちの関与を明らかにし、責任を取るべきです。ジャニーズ事務所の性加害問題は、芸能界だけでなく、社会全体の問題です。私たちは、この問題に目を向け続ける必要があります。
