じつは『VIVANT』の“視聴率”は高くなかった…それでも「大ヒット」したと断言できる「ウラ事情」（現代ビジネス） - Yahoo!ニュース
ドラマ好きなら誰もが知っている日曜劇場。その中でも今夏放送された『VIVANT』は、特に注目を集めた作品でした。堺雅人さんが演じる敏腕弁護士が、社会問題や人間関係に立ち向かっていく姿を描いた社会派ドラマです。私も毎週欠かさず見ていましたが、ストーリーもキャストも演出も素晴らしく、感動や興奮を味わいました。SNSでも大きな反響があり、多くの人が感想や考察をシェアしていました。
しかし、そんな『VIVANT』の最終話の世帯視聴率は19.6％という数字でした。これは決して低い数字ではありませんが、3年前に放送された堺雅人さん主演の『半沢直樹』の最終話の32.7％に比べると、かなり差があります。『半沢直樹』は全話20％以上を記録し、最終話では驚異的な数字を叩き出しました。それに比べると、『VIVANT』は最終話でようやく番組最高を更新したという感じです。
では、これは『VIVANT』が『半沢直樹』ほど盛り上がらなかったということなのでしょうか？私はそうは思いません。むしろ、この数字はドラマ業界における視聴率という指標の価値が低下していることを示していると考えます。
ドラマ業界では長らく視聴率至上主義が支配的でした。各局の制作陣も視聴者も視聴率に一喜一憂していました。視聴率が高ければ大ヒットと称賛され、低ければ失敗作と批判されました。しかし、近年ではインターネットやSNSなどの新しいメディアが台頭し、視聴者の視聴習慣や評価基準が多様化してきました。視聴率だけでは測れないドラマの価値や魅力があるということです。
『VIVANT』はまさにその例だと思います。このドラマは、視聴率だけではなく、ネット上での口コミや評判、SNSでの拡散や反響、動画配信サービスでの再生数やコメントなど、さまざまな指標で高い評価を得ていました。また、ドラマの内容も社会的に意義のあるテーマに挑戦し、視聴者の心に訴えかけるメッセージを発信していました。これらのことは、視聴率だけでは表現できないドラマの価値や魅力を示していると言えるでしょう。
『VIVANT』は、視聴率至上主義時代の終焉を告げる作品でした。ドラマ業界に新しい風を吹き込んだ作品でもありました。私は、このような作品が今後も増えていくことを期待しています。そして、視聴者としても、視聴率だけにとらわれずに、自分の目でドラマの良さを見つけていきたいと思います。皆さんはどう思いますか？
